マンションで実現したアメリカンクラシックスタイルの住まい

モールディング使いでホテルライクな空間を演出 千葉県浦安市 K様邸

千葉県浦安市K様邸

東京湾を臨むマンションに暮らすK様は、ご夫婦とお子様4人の6人家族。
はじめは、キッチンの食器棚の設置の依頼を受けましたが、マンションのリフォーム工事も担当させていただくことになりました。書斎の増設をはじめ、リビングや廊下、トイレのモールディングの施工、壁紙の張り替えなどをお任せいただきました。

リビング以外はキャラクターデザインをあしらった壁紙が使用されていますが、アメリカンクラシックスタイルのホテルライクな大人の空間が広がっています。

食器棚はDeWilsトラディショナルシリーズの「Montclair」
食器棚はDeWilsトラディショナルシリーズの「Montclair」
リビングに溶け込む増設した書斎と物入れ
リビングに溶け込む増設した書斎と物入れ

――DeWilsを知ったきっかけを教えていただけますか。

奥様:アメリカの家が好きで、アメリカのキッチンにしたくて、インターネットで画像を拾っていたところ、見つけました。はじめ、アメリカのサイズだと思っていたのですが、ホームページを見ると、日本の住まいに合うサイズだとわかり、ショールームが足を運べる距離でしたので、早速行ってみました。

――DeWilsのショールームを訪れたときの印象はいかがでしたか。

ご主人様:アメリカに家族で居住していたときに見たようなデザインのキッチンで、ディスプレイも素晴らしかったです。「日本でアメリカのキッチンを購入するとしたら、ここしかないだろうな」という印象を受けました。

――キッチンの食器棚だけではなく、リフォーム全般を依頼することになったのはどのような理由からでしょうか?

ご主人様:アメリカで暮らしていたような住宅に住みたいと考えていました。日本の住宅は角のあるすっきりしたデザインですが、アメリカの住宅はモールディングをまわして、「魅せる住まい」になっています。家を建てるとしたら、日本のハウスメーカーに依頼しても、そういったデザインは得意ではないから、「アメリカ風」になってしまい、上手くいかないのではと思ったのです。このマンションを購入する前は、輸入住宅を検討していた時期もありました。DeWilsならリフォームでアメリカの住まいを実現できると感じたのです。

奥様:アメリカの住宅に使われているような框やモールディングが好きなんです。
このマンションは30畳のリビングですが、6人家族なのでもうひと部屋増やしたくて、不動産屋さんから紹介を受けた会社とリフォームの話を進めていたのですが、日本の一般的な製品を使うので、イメージが大きく違い、がっかりしていました。
そんなときに担当者の方から、「モールディングを使えば、アメリカのようなデザインの住まいにできますよ」と提案をいただいて。ドアにしても提案力が素晴らしく、リフォームも全部できると言われたので、まとめて依頼することにしました。
アメリカのデザインでも、コンテポラリーではなく、ヨーロピアンに近いクラシックスタイルをお願いできるところはなかなかないです。

――キッチンの食器棚の扉は、DeWils製品の中でもトラディショナルシリーズの「Montclair」を選ばれたのは?

ご主人様:グレードが高く、「グレージング」と言われる技法がとられていて、一度白の塗料を塗った後、茶の塗料を塗って、さらに落とすという手間が掛けられています。せっかくなので、よいものを入れたいと思い、こちらを選びました。

モールディング部分も装飾性の高い仕上がり
モールディング部分も装飾性の高い仕上がり
グレージングの手法によってアンティーク感のある仕上がり
グレージングの手法によってアンティーク感のある仕上がり

――食器棚では、デザイナーにどんな要望を伝えられましたか?

奥様:「ゴミ箱が入るようにして欲しい」と伝えただけですが、いただいたプランはかっこよかったです。
アメリカでも今はコンテンポラリーが主流のため、カントリーでもなく、クラシカルなデザインの取っ手が少ないそうで、そんな中でも合うものを探してくださいました。彫り物も提案いただいたので、アクセントとしてつけています。扉や引き出しが静かに閉まり、アメリカのキッチンのイメージと違い、機能面も優れています。

食器棚で唯一要望を伝えたゴミ箱収納
食器棚で唯一要望を伝えたゴミ箱収納
家電に合わせて棚の位置を調整
家電に合わせて棚の位置を調整
食器棚にあしらわれた彫り物
食器棚にあしらわれた彫り物
クラシカルなデザインの取っ手
クラシカルなデザインの取っ手
つまみも取っ手と同様に趣あるデザイン
つまみも取っ手と同様に趣あるデザイン

――リビングはモールディングやメダリオンの取り付け、壁紙の張り替え、物入れの設置、照明器具の交換などのリフォームが行われていますが、デザイナーにどのような要望をされましたか?

奥様:もともとリビングに間接照明しかなかったので暗く、シーリングファンをメンテナンスのために上下させる昇降機ごと交換し、シーリングファンでも、照明つきのタイプを取り付けていただいています。シャンデリアとブラケットは、紹介いただいたアシュレイ家具で購入しました。
折り上げ天井は火災報知器の関係でできないと言われていたのですが、厚みのあるモールディングを取り付けるという提案をいただきました。
シャンデリアの下にメダリオンをつけたくて。カタログから選んだものは欠品していたのですが、似たデザインのものを取り付けていただいています。

リビングの物入れの扉は、予算をオーバーしてしまうため、リーズナブルな価格の扉を使用し、取っ手だけこだわったものをつけるという代替案をいただき、提案力に驚きました。

ご主人様:リビングの天井のモールディングは、最初見た瞬間に大成功だと思いました。モールディングの厚みもいいです。

厚みのあるモールディングが格調高い雰囲気を醸し出している
厚みのあるモールディングが格調高い雰囲気を醸し出している
折り上げ天井に代わりに取り付けられた厚みのあるモールディング
折り上げ天井に代わりに取り付けられた厚みのあるモールディング
奥様こだわりのメダリオン
奥様こだわりのメダリオン
物入れの扉もこだわりの取っ手でアメリカンクラシックに
物入れの扉もこだわりの取っ手でアメリカンクラシックに

――リビングに書斎として新たな部屋をつくり、造り付けの本棚を設置していますが、壁の設置自体も問題になったとか?

奥様:リビングに部屋を増設するにあたって、床暖房が問題になりました。フローリングの下の床暖房のシートは、新たに部屋をつくる部分は分かれています。しかし、ほかのリフォーム会社では、「壁を設置するためには床に釘を打つので、シートに万が一釘を打ってしまうと、床暖房が使えなくなってしまうため、壁の設置ができない」と言われたのです。
しかし、造作家具で壁をもたせて設置する方法でできると提案いただいたので、部屋をつくることができました。

本棚は既成のものも提案を受けましたが、かわいらしいモールディングのついた造りつけの本棚を提案いただいて、主人の好みに合っていると思います。

ご主人様:はじめ既成の本棚の提案を受けたのですが、造作でお願いしたところ費用も下がり、デザインも気に入っています。

造り付けの本棚にもモールがあしらわれている
造り付けの本棚にもモールがあしらわれている

――一見、腰壁パネルが施工されているように見える廊下。どのような要望から生まれたのでしょうか。

奥様:廊下はルノンの「ディズニープレミアムコレクション」のカタログに載っているように再現したいとお願いしたんです。上部が壁紙で、下部が腰壁パネルになっているのですが、日本で販売されている既製品の腰壁パネルでは、風合いが違います。そこで、下部は白い壁紙を貼って、モールディングを取り付けることを提案いただきました。
壁紙が一般的に住宅では使われない特殊な壁紙のようで、施工しにくかったと言われてしまいました(笑)。
でき上がりは、カタログの世界観が再現されていて感動しました。

モールディングでカタログの世界観を再現した廊下とトイレのドアの装飾
モールディングでカタログの世界観を再現した廊下とトイレのドアの装飾

――トイレも、ホテルのような雰囲気で素敵ですね。

奥様:見せていただいたマンションの施工事例で、マンションに見えず、まるでアメリカの住宅のようで気にいっていたものがあったんです。しかし、担当者の方に「広さが違うので水栓や手洗い器を変えるのは無理」と言われました。トイレの中にモールディングを貼るのも狭く感じるので、ドアの内側に白いシートを貼って、モールディングを貼っておきますって言われたんです。
それだけのことで、トイレのイメージが一新したので驚きました。モールディングに厚みがあるのもいいですね。

――壁紙はK様の方で選ばれたとお聞きしていますが、こだわった点はありますか?

奥様:壁紙は子どもたちも一緒に選んだので、リビング以外はディズニーのものになりました。
白い壁紙が嫌いで、はじめは緑色やからし色の壁紙を選ぼうとしたところ、濃い色はアクセントでとアドバイスいただきました。緑色に白いモールディング、あるいは、からし色に白いモールディングを組み合わせたかったのです。でも、リビングもベージュくらいの壁紙に抑えました。

ご主人様:アメリカの家って壁の色使いが本当に濃いんです!

リビング以外はルノンの「プレミアムディズニーシリーズ」の壁紙を使用
リビング以外はルノンの「プレミアムディズニーシリーズ」の壁紙を使用

――施工前と施工後でイメージの違いはありませんか?

ご主人様:新しくつくった部屋の広さなど、サイズ感もイメージ通りでした。予想以上のでき映えです。

奥様:ニッチをつくる等様々な希望を挙げたことで、マンションでは施工が難しいこともあったのですが、できることを提案いただいて、リフォームした結果、部屋のイメージが大きく変わりました。

――これからリフォームをする方にアドバイスがあったら、教えてください。

ご主人様:ヨーロピアンに近いアメリカンクラシックスタイルが好きな方には、DeWilsをおすすめしたいです。アメリカの建材を扱う会社で、アメリカの住宅を理解しているので、提案力が違います。


まるではじめから、アメリカンクラシックスタイルの住まいであったかのようなK様のマンション。空間に馴染みながらも、大胆なモールディング使いが印象的でした。
マンションの内装は、多くの人に受け入れられやすいように、シンプルなデザインが主流です。しかし、自分らしい暮らしを求めるのであれば、リフォームで変えられる部分に手を加えていくことで、理想の住まいに近づけることができるのです。


(インタビュー・記事: Y.U. 撮影: Y.T.)